埼玉県公立高校入試【国語】の作文で満点をとる5つの作戦

高校入試

埼玉県公立高校入試の国語では、毎年作文が出題されますね。
資料を読みとり、体験を踏まえて書く条件作文です。
配点はなんと12点!
1問の配点としては、全教科全問中最高となっています。
ですから、上位校に合格する(入試で高得点をねらう)には、作文で確実に12点満点をとらなければいけません。
しかし、テストは時間との戦い。
作文に時間をかけすぎてほかの問題が解けなかった、なんてことにならないようにする必要があります。

作戦① 条件作文はなんとしてでも6分間で書こう

なぜ埼玉県の受験生は、条件作文を6分間で書かなければならないのでしょうか。
埼玉県公立高校入試「国語」の構成は以下のとおりです。

大問1 長文読解(文学的文章)
大問2 漢字と言葉の知識
大問3 長文読解(説明的文章)
大問4 古典(古文・漢文)
大問5 条件作文

受験生は、これを50分で解かなければいけません。
ふたつある長文読解にそれぞれ15分ずつ割り当てると、残りは20分。
漢字と言葉の知識に7分、古典に5分とるなら、条件作文には8分ほど使えることになります。
しかし、全体の見直し時間に2分は欲しいため、条件作文は6分で書く必要があるのです。

また、問題を解く効率の観点からも、6分間が理想といえます。
埼玉県公立高校入試は、各科目の配点が100点満点で、試験時間が50分。
単純計算で1分間に2点ずつ得点を重ねていけば、50分間で100点に到達できることになります。
つまり、12点満点の作文にかけられる時間は、12÷2=6(分間)というわけ。
これ以上時間がかかるようでは、得点効率が悪いといえるのです。

とくに国語の試験は5科目のうち最初に行われるため、ここで失敗するとあとの科目に響いてしまいます。
いずれにしろ、余裕をもって終わらせることが望ましいといえますね。

作戦② 条件作文を書くうえでのポイント

1.資料や条件をよく理解して高得点をねらおう

・資料には必ず意図があります。
特徴を瞬時に見つけだし、出題者が何を求めているかを探りましょう。

・意図を見抜いたら、すぐに書き始めましょう。
考えている余裕はありません。

・与えられた資料(表・グラフ)の意図に合った作文を書きましょう。

・体験はできるだけ具体的に(信憑性があれば、創作でかまいません)。

・内容が浅い、表現がつたないなど、気にしてはいけません。
なぜなら、上手な作文を書いても、いっさい加点されないからです。

・少しでも早く、ミスすることなく原稿用紙を埋めましょう。

・良識(常識)の範囲内で自分の考えをまとめましょう。

※良識とは――人間として正しい生き方であるといえること。
中学生のあり方として、前向きで成長していけるようなこと。
社会のためになるようなこと。

2.ミスは確実に減点される

注意すべきミス

・文体の統一
常体「だ・である」調と敬体「です・ます」調が混ざらないようにしましょう。

・話し言葉の使用
「でも・だけど」は「しかし・だが・ですが」
「なので」は「だから・ですから」
「やっぱり」は「やはり」
「食べれる」「見れる」などのら抜き言葉は「食べられる」「見られる」

・原稿用紙の使い方
段落の書き始め、句読点の位置に注意しましょう。

作戦③ 読みやすい文章の書き方

1.文章は短く書こう

「○○だが、△△なので、□□である」というように文を3つ以上つなげてはいけません。
「○○だが、△△だ。だから、□□である」、もしくは「○○だ。しかし、△△なので、□□である」といように、接続詞をうまく使い、2つ以上にわけること。
「○○で、△△だし、□□だ」と文をだらだら続けるのも、非常に読みづらくなります。

2.語尾にバリエーションを持たせよう

同じ語尾が何回も続くと、文章が単調になってしまいます。

常体「だ・である」調のバリエーション
「~だ」「~である」(断定)
「~ない」(打消)
「~だろう」(推量)
「~だった」(過去)
「~か」(疑問)
「~してほしい」(命令)
「~したい」(希望)
「~らしい」(推定)
「~べき」(当然)
「……」(余韻)
体言止め
形容詞止め

敬体「です・ます」調のバリエーション
※敬体は、同じ語尾が続くことが多いので注意。
「~です」「~ます」(断定)
「~ません」(打消)
「~でしょう」(推量)
「~でした」(過去)
「~か」(疑問)
「~ください」(命令)

3.形式名詞はひらがなで書こう

「事」「時」「物」「所」「様」のように形式名詞が漢字になっていると、文章が読みづらくなります。
「こと」「とき」「もの」「ところ」「よう」と、ひらがなにするといいでしょう。
「様々」「色々」も「さまざま」「いろいろ」とひらがなにしたほうがいいとされます。

作戦④ 書き方のパターン(型)を決めておこう

1.起承転結を意識しよう

資料やグラフが与えられている条件作文の場合

起:自分が選んだ項目を書きます

・資料を読み取るパターン
この資料では○○ということが示されている。私も同感だ。

・資料から選択するパターン
この資料の中であれば、私なら絶対に○○を選ぶ。

・グラフやアンケートを読み取るパターン
このグラフを見ると、○○の割合が(―%と)高いことに驚いた。

※資料やグラフに対して、ひとこと感想などを入れると文章が引き締まります。

承:選んだ理由と意見(一般論・反論)を書きます

・理由
なぜなら、○○だからだ。

・意見(一般論・反論)
たしかに(なるほど)△△ということはあるかもしれない。(譲歩)
しかし(だが)、□□という意見もある。(逆接→主張)

※譲歩逆接構文を使うと、文章に抑揚が生まれます。
マイナスの考え方でも一度は譲歩し、逆接からプラスとなる主張を繰り広げるのです。

転:選んだ項目に合った体験を書きます

・学校での体験
部活をしているときに○○ということがあった。
友人との間で○○ということがあった。

・家での体験
以前、家族と○○について話をしたことがある。
先日、テレビ(インターネット・新聞)のニュースで○○が報じられていた。

※先に示した理由や意見の正当性を証明しなければならないので、体験はできるだけ具体的に。
そのため、身近な体験のほうが書きやすいでしょう。
都合のよい体験談がなければ、創作することも必要です。

結:結論を書きます

・意見に対する結論
このことからも○○ということがいえる。

・意見に対する意気込み
将来は○○をしてみたい。

2.段落構成を決めておこう

段落は、2段落構成で書きましょう。

1段落目:起・承(自分が選んだ項目とそれを選んだ理由や意見)

2段落目:転・結(選んだ項目に合った体験と結論)

3.いいたいことはひとつに絞ろう

埼玉県公立高校入試【国語】の原稿用紙は、15字×13行の195字詰めです。
文章は11行以上13行以内と決められていて、字数にすると165~195字となります。
けっして長い作文とはいえませんので、いいたいこと(意見)はひとつに絞りましょう。
ふたつ以上述べようとすると、内容が不明瞭になり、必ず失敗します。

作戦⑤ 採点基準を理解しておこう

作文の採点基準を知っているのと知らないのとでは大きな差が出ます。
以下に埼玉県公立高校入試「国語」作文の採点基準を載せておきますので、減点ポイントをしっかり確認しておきましょう。

評価の観点

1 課題と関連する内容
○資料から読み取ったことをもとにして自分の考えが書かれているか。
○自分の体験をふまえて書かれているか。

2 文章
○文章としてまとまっているか。また、段落や構成に注意して書かれているか。
○指示された文章の長さであるか。
○文脈(主・述の照応など)・用語などに不適切なところはないか。

3 表記
○文字・語句・くぎりの符号・仮名遣いなどの表記上の誤りや不適切なところはないか。
○原稿用紙の正しい使い方に従っているか。

採点上の注意

○採点は「評価の観点」に従い、12点からの減点法で行う。

1 課題と関連する内容
○資料から読み取ったことをもとにして自分の考えが書かれていなければ、6点を減ずる。
〇自分の体験(見たこと聞いたことなども含む)をふまえて書かれていなければ、6点を減ずる。

2 文章
〇二段落構成で書かれていなければ、4点を減ずる。
〇二段落構成で書かれているが、第一段落に、資料から読み取った内容が書かれていなければ、2点を減ずる。また、第二段落に、第一段落の内容と関連して自分の体験をふまえて考えが書かれていなければ、2点を減ずる。
〇内容の程度に応じて、1~6点を減ずる。
○不適切な程度に応じて、1~6点を減ずる。

3 表記
○誤りや不適切なところの多少に応じて、1~4点を減ずる。

出典:埼玉県公立高校入試 令和3年度「国語」作文の採点基準

まとめ

条件作文に学力は関係ありません。
テクニックさえ知っていれば、誰でも高得点がねらえます。
さらに、事前の準備がしっかりできていれば、12点満点をとることも容易です。

最後に平成30年度「国語」作文の正答率を載せておきます。

正答(12点満点)  9.0%
一部正答(部分点)  84.5%
誤答(0点)     3.2%
無答(白紙)    3.2%

実際、高校入試本番で12点満点がとれる受験生は1割にも達しません。
それくらい高校の先生の採点は厳しいということです。
北辰テストの甘い採点基準とは異なりますので、油断だけは絶対にしないようにしましょう。

コメント